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魔王と勇者と暗殺者 第四話

情報を集めなければ成らない。そう思うにも、身体が言う事を聞かない。男は気だるさを全身に纏いながら、街を歩いていた。

自分の家に帰るのも億劫になってしまっているのは、己の身体が常に監視されているからだ。期限は一年。長いとも言えない年数だった。
王族関係者の暗殺等には実際に下見や懐柔の策を行い、人物の行動も把握せねばならない。そのために、半年以上の情報収集も普通に行われる。

扇動を行った男は三ヶ月の洗い出しを行ったのにも関わらず、周辺人物にレアスキル持ちが居る事を調べる事すら出来なかった。
男は最寄に見えた食堂に入る。すでに昼をすぎていたために、閑散としていたが男にとっては好都合であった。飲み物と軽食を注文すると窓際のテーブルに腰を落ち着ける。

気になる事は一年を過ぎた場合、自分の命はどうなのか。それが問題であるが、果たして探知、感知魔法に殺傷スキルを付与できるかどうか。
男の知る限り、そんな事をしでかす輩を知らない。情報を知る事も仕事上は大切な事なので、書物は読み漁った節があったためだ。一般常識では魔法やスキルに別属性は追加できても別系統を付け加えることは出来ない。それが勿論当然なのではあるが。

男は頭を垂れてフードの上から頭を掻く。王室関連は判らない。血による固有魔法。レアスキル。あっても不思議ではない。男は運ばれてきた軽食を口に運ぶ。

当分は治癒者を探す事が目標になりそうだ。男は飲み物である果実酒で喉を潤す。ただ、登録されている治癒者。名の知れた者も除外か。
男はそう感じつつ、窓の外を眺める。既に男と同じ結論に達し行動している者も居るだろう。
それはこれらの厄介を背負わせた連中も把握しているだろうし事前に対策も練っているだろう。だとしたら、埋もれた治癒者を探さなければならない。

少なくとも、国家に顔と居場所が知られていないような人物。男の組織にも治癒者は居るが、駄目だろう。組織が男を身売りした時点でその選択肢は無い。

この街で聞いても、駄目だろう。王都周辺、大きな街。今回の件にどれほどの国家が関与しているか。それから調べなければ無いが。

男はお金をテーブルに置いて、食堂を出る。その程度は簡単な事だ。既に噂や民衆の話し声からある程度は絞れている。
まずはこの街を離れて、村から村へギルド支部から支部へ。

久しぶりに、真っ当な人殺しをしながら、情報収集と路銀稼ぎ。男はそう決めると街を出るために移動を開始した。
最低限の武装と衣服であったが、現地調達も悪くは無い。男は最近にしては珍しく苦笑いを浮かべながら、歩を進める。前向きに考えないとやっていける自信が男にはなかった。
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