短編小説 背中を押して 弐話
僕の半生を一言で言い表すならば『平凡』の二文字ほど似合うものはないと自負しているが、その自負に基づけられているものは、何処にでも居る共働きの両親に、姉と僕の四人家族だという事だ。それに、市営の集合住宅に住まう一家だったという事と、僕が平凡な幼少期を経て、平凡な義務教育を謳歌したという事実からだった。
ただ、僕自身を『平凡』と評する一方で、僕の家庭が『平凡』だったのかと問われるのなら、迷わず僕は、『NO』と言うはずだ。
父親は大手でもないがそれなりに大きい金融関連企業に勤めて、朝早くに家を出て、夜遅くに帰った。母親は、僕が小学校に入ると仕事に復帰し、OLとして中小企業の事務に励んでいた。
それは、確かに家族と呼べる構成だったと思うし、他人から見れば典型的な家庭だと思うはずだ。外からは間違ってはいないけれど、中に居る僕と姉さんからすれば間違いだらけだった。
家族と言っても、仲が良かったわけじゃないとはっきり言えた。かといって、冷え切っていたとも言えないので、言葉を選ぶならば、煮え切らない関係が適当な表現だった。
勢いで書いたので、後半はかなり強引に終わる予定です。
まだ悩んでいます。
掲載しながら、加筆修正入れるかもしれません。
地の文の語尾は統一しました。
理由としては、縛りを入れて、どういう文にするかに苦悩するためです。
無理やり『た』、『だ』になっているかもしれません。
推敲していますが、熟成期間が一日ちょっとなので、甘い部分が多いでしょう。
http://ncode.syosetu.com/n1811q/2/
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